2014年05月30日

北朝鮮、「拉致被害者再調査」の”茶番”

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北朝鮮の狙いとは?(提供:KRT/AP/アフロ)

北朝鮮、「拉致被害者再調査」の”茶番”

日本のメディアの報道から抜け落ちていること

高橋 浩祐:ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー東京特派員 

2014年5月30日

スウェーデンでの3日間に及ぶ日朝外務省局長級協議を踏まえ、北朝鮮が日本人拉致被害者についての再調査を実施することを表明した。日本もこの再調査の進展次第で、北朝鮮に対する独自の経済制裁の一部緩和を実施することを表明した。

今回の日朝合意は、2008年6、8月の日朝実務者協議の合意に沿ったものだ。6年前の振り出しに戻ったとみていい。北朝鮮は同年6月の日朝実務者協議で、人的往来を認めることや人道目的での北朝鮮船舶の入港禁止解除の検討などを条件に再調査に同意していた。同年8月の協議では再調査委員会を設置して秋の間に調査を終えることでも合意した。しかし、同年9月に当時の福田康夫首相が退陣表明すると、委員会の設置を先送りした。

この6年前の日朝協議同様、今回、合意に至った背景としては、北朝鮮が「拉致問題は解決済み」との従来スタンスを変えて柔軟姿勢を見せたことが大きい。

では、なぜ今回、北朝鮮が柔軟姿勢を見せて拉致被害者の再調査の同意に至ったのか。なぜ日本との交渉に前向きになったのか。

「血の盟友」中国が韓国に接近

その理由には、北朝鮮とともに朝鮮戦争で一緒に戦い、「血の盟友」と言われ続けてきた中国が昨年以来、韓国に急激に接近していることが挙げられる。

中国の王毅外相は今週初めに、韓国を訪問し、朴槿恵大統領や尹炳世外相と会談、中韓関係について「これまでで最良」との認識を示した。王毅外相は、年内に予定されている習近平・中国国家主席の初の訪韓日程についても調整したと報じられている。日本との歴史問題をめぐって、中韓が共闘を強めていることは読者もよくご存じだろう。

こうした中韓の親密ぶりが北朝鮮に強いプレッシャーを与えていることは間違いない。北朝鮮にしてみれば、その対抗策として、譲歩覚悟で日本に接近している。特に韓国に対し、頭ごなしで日本と交渉することは、イライラや出し抜け感を募らせる北の有効手段となっている。

では、中国はなぜ、韓国に接近しているのか。その理由としては、中国が経済的に韓国との相互依存を深め、かりに将来、韓国主導で朝鮮半島が統一されても、統一朝鮮が反中にはならないとの判断に傾いていることがあるとみられる。

また、米中がお互いの利益を尊重する協調主義的な「新型大国間関係」を強め、中国は米国に対しての自信を強めている。今や太平洋の東半分と西半分の「棲み分け」を米国に提案するくらいだ。そんな中、自信あふれる昨今の中国にとっては、米韓に対する緩衝地帯(バッファーゾーン)としての北朝鮮の戦略的価値が低下しているとみられる。

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本来は調査など必要ない

北朝鮮は今回、日本側に対し、拉致被害者の再調査の実施を約束したが、本来、北朝鮮が拉致被害者を捜したり、生存を確認したりするのに調査など必要ない。なぜなら、北朝鮮は既に日本人拉致被害者の居所なり状況を把握しているはずだからだ。

北朝鮮は日本と違い、移動の自由が制限されている。また、拉致被害者は、日本人を含めた外国人との結婚が強制されていると言われている。北朝鮮のような閉鎖的で流動性の少ない社会の中で、日本人がいれば容易に気付かれてしまうものだ。

実は安倍首相も10年前の2004年の自民党幹事長時代、当時の日本政府が提案した安否不明者10人についての日朝合同の調査委員会構想について問われ、次のように答えている。

「誰が考えても茶番で、直ちに取り下げるべきだ。拉致をしたのは彼らで、行方を知っている。知らないふりをして一緒に調査するというのは、時間延ばし以外の何物でもない。拉致問題は金総書記がすべてを話せば一秒で解決する話だ」(2004年5月22日付の日本経済新聞記事)

「包括的かつ全面的な調査」で新たに拉致被害者の生存を見つけたことにしなければ、これまで北朝鮮が「解決済み」としてきた嘘がバレてしまうことになる。北のメンツが立たなくなる。このため、「再調査」とはあくまで拉致問題解決のために日朝が編み出した政治手法、あるいは北への政治的な配慮であって、本来は茶番劇だ。

いずれにせよ、今後、「特別の権限(全ての機関を対象とした調査を行うことのできる権限)が付与された特別調査委員会」が数カ月以内に拉致被害の生存者を「発見」するだろう。そして、日朝の合意文書にあるように、そうした生存者は安全に帰国させるとみられる。

問題は北朝鮮がいったい何人の生存者を見つけたと言ってくるかだ。数人と数十人とでは、日本国内の世論の受け止め方に大変な差が出てくることが明らかだ。その世論の状況次第で、日本政府の次の一手となる政策も違ってくるだろう。2002年10月に拉致被害者5人が帰国した際、日朝の両国を待ち受けていたのは、予想に反し、拉致問題の全面解決を求める被害者家族と世論の強い反発だった。少ない人数では同じことが起こりかねない。

次なる生存者も北朝鮮の工作活動と無関係か

もともと日本人拉致は、故金正日総書記が1970年後半と1980年代前半、対南工作向けに日本人に化けたスパイを養成するため、工作機関に指示したものだ。金正日はその頃、まだ30代で父親・金日成に次の指導者として認めてもらうため、対南工作を通じて自らの実績作りに励んでいた。

拉致被害者の一人、田口八重子さんは、ソウルオリンピックが翌年に迫った87年の大韓航空機爆破事件の犯人で北朝鮮の元工作員、金賢姫の日本人化教育係。横田めぐみさんもその金賢姫の同僚の女性工作員の金淑姫の教育係だったとされる。北朝鮮はビルマ(当時)の首都ラングーンでの韓国大統領暗殺未遂(1983年)や大韓航空機爆破を「でっち上げ」などと言い続け、犯行を認めていない。このため、過去の嘘や矛盾がばれることから、今回も対南工作活動とは無縁の日本人生存者を意図的に差し出すとみられる。北朝鮮がどのように動くか、注視していく必要がある。
posted by Kosuke at 10:28| Comment(0) | 東洋経済

2014年05月26日

中国との終わりなき軍拡競争に突入する日本

東洋経済オンラインへの最新の拙稿です。エスカレートする日中関係の対立に警告する意味で書きました。

ジョセフ・ナイが2010年の慶應義塾大学での講演で、「争いが必然であると信じることが争いの種になるだろう」と述べていました。

 "Beliefs in inevitability of conflict will become a source of conflict." - Joseph Nye (a speech at Keio University in 2010)

今の日中関係はまさにこの相互不信の状態に陥っています。では、この相互不信のジレンマから抜け出すためにはいったい何をどうすればいいのか。まず相手国と対話を始め、お互いの意図がいったい何であるのか、互いに明確化して、そして、理解するように心がけることが必要だと思います。でないと、いつ何時、誤解や誤算から思わぬ軍事衝突を招きかねません。少しでも相互不信を拭うよう対話すべきです。米ソ冷戦を終結させたレーガンとゴルバチョフがそうしました。

ちなみに記事の見出しにある軍拡競争(=軍備拡張競争)とはもともとどのような意味なのでしょうか?「各国家が自国の軍備を拡張し、他国よりも軍事面で優位に立とうとする争いのことを指す。軍備の拡張には兵員の増強、軍事技術の開発、装備の更新などが含まれる」。つまり、一般には単なる軍事費の拡大よりも、もっと幅広いことを指し示しています。僕もその意味で使っています。

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5月15日、中国、軍トップが訪米し統合参謀本部議長との会談に臨んだ(写真:ロイター/アフロ)

中国との終わりなき軍拡競争に突入する日本

高橋 浩祐:ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー東京特派員 2014年5月26日

5月24日、尖閣諸島北方上空で起きた自衛隊機への中国軍機異常接近事件は、偶発的事故がいつ起きてもおかしくないことを、日本国民に印象付けた。中国の強圧的な攻勢は止まらない。安倍政権が尖閣諸島を含む南西諸島地域での防衛態勢を急ぐ中で、日本は中国との事実上の軍拡競争に突入している。

中国の国防費は2010年度を除き、四半世紀の歳月にわたって2ケタのパーセンテージで伸び続けている。中国経済が今後も高水準で成長していくことが見込まれる中、中国の軍事費はさらなる拡大が予想されている。そして、日本はただでさえ、1000兆円にも及ぶ巨額の公的債務を抱え、財政上の厳しい制約を受けていることから、中国との軍拡競争にかないっこないとの見方がある。

その一方で、中長期的には中国は一人っ子政策の影響もあり、日本以上の少子高齢化に直面。経済成長が鈍化し、2ケタの国防費の伸びをいずれ維持できなくなるとの見方もある。

尖閣諸島の領有権をめぐって、挙げた拳をなかなか振り下ろせずに、チキンゲームを続ける日中。そして、中国を事実上の「仮想敵国」とみなして次々と手を打つ安倍政権だが、中国との軍拡競争で果たして勝ち目はあるのだろうか。


南西諸島の防衛態勢強化を急ぐ安倍政権

安倍政権は昨年12月、今年度から5カ年の防衛予算の総額を24兆6700億円とする次期中期防衛力整備計画(中期防)をまとめた。中期防の総額は2期連続で削減されてきたが、中国の台頭や北朝鮮の核ミサイル戦力の増強によって東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、防衛予算の増額が必要と判断。増額は3期ぶりとなった。

安倍政権がとりわけ強化を急いでいるのが南西諸島地域での防衛態勢だ。中国の海洋進出をけん制する狙いがある。ここで防衛問題に詳しくない読者のために、自衛隊の主な離島防衛策をさらっとまとめてみる。

まず、空では今年4月に航空自衛隊那覇基地に「空飛ぶレーダーサイト」と呼ばれる早期警戒機「E2C」4機からなる飛行隊を新設。さらに、2016年3月末までには那覇基地に配置している空自の戦闘機部隊も1個飛行隊(F15戦闘機約20機)から2個飛行隊に増やし、中国の領空侵犯事案に対応する防空能力を高める。

陸上でも2015年度末までに、日本最西端の与那国島に150人規模の陸上自衛隊の沿岸監視部隊を配置する方針だ。この部隊は旧ソ連・ロシアと対峙してきた北海道稚内市にある宗谷岬の第301沿岸監視隊がモデル。稚内同様、与那国島にも沿岸監視レーダーなどを建設する計画だ。

また、陸自では2018年度をめどに、奄美大島のほか、沖縄県の宮古島と石垣島にも、「現代の防人」となる各400人規模の警備部隊を配備することを検討している。ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーでは、対馬警備隊をモデルにしたこれらの部隊をquick reaction force (QRF)、つまり、緊急即応部隊とみなしている。

海では、機雷の除去や潜水艦探知を1隻で行う新型の多目的の護衛艦や多用途ヘリコプター(艦載型)の新たな導入を目指している。

さらに最も目覚ましい動きとして、陸自の西部方面普通科連隊(長崎県佐世保市)所属の700人が米国など国内外で訓練を重ね、既に離島奪還が目的の水陸両用作戦を展開できる部隊に仕上がってきていることだ。今年4月初めに同連隊を視察した米海兵隊の幹部(大佐)は筆者の取材に対し、「既に事実上の日本版海兵隊」と目を見張っていた。

別の米海兵隊の元幹部も「(同連隊は)ここ2年間で驚くべきほど速く、そして、スムーズに水陸両用作戦能力を習得した。陸上自衛隊はオーストラリアより数年後にその能力の習得努力を始めたが、すでにオーストラリアを追い越した」と話した。防衛省は同連隊700人を中核とし、将来は3000人規模からなる水陸機動団を新設する計画だ。

こうした日本の部隊の新編や精鋭化は、日本の抑止力を高め、中国に尖閣諸島を侵略したり、日本の領空領海を侵犯したりする気や意図を持たせなくする狙いがある。しかし、東シナ海上空で24日にも、海上自衛隊のOP3C画像情報収集機と航空自衛隊のYS11EB電子測定機が、中国軍SU27戦闘機2機の異常接近を受けるなど、中国の高圧的な姿勢は一向に変わらず、逆に両国間の緊張は張りつめたままだ。


中国の軍事費増大を恐れる日米

安倍首相は2012年12月の自らの第二次政権の発足以来、繰り返し、中国の軍事力増強、とりわけ軍事費の拡大に強い懸念を表明してきた。昨年9月には米保守系シンクタンク「ハドソン研究所」がニューヨークで開いたセ レモニーの場で、具体的な国名には触れなかったものの、「すぐそばの隣国」の中国の国防予算が20年以上、2ケタの増額を続けてきたことを指摘した。

5月15日に公表された首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書の中でも、次のように中国の軍事費拡大について強い懸念が改めて示されている。安倍政権の中枢の危機感や焦りがにじむ内容だ。

「中国の影響力の増大は明らかであり、公表国防費の名目上の規模は、過去10年間で約4倍、過去26年間で約40倍の規模となっており、国防費の高い伸びを背景に、近代的戦闘機や新型弾道ミサイルを含む最新兵器の導入とその量的拡大が顕著である。中国の国防費に関しては引き続き不透明な部分が多いが、2014年度公式発表予算額でも12兆円以上であり、我が国の3倍近くに達している。この趨勢が続けば、一層強大な中国軍が登場する」

中国の急激な軍事費増額に懸念を示しているのは日本だけではない。米国も同様だ。5月14日に東京であった米中関係を議題とするシンポジウムでは、ブルッキングス研究所シニアフェローのマイケル・オハンロン氏は米国の国防予算の4分の1にまで増大した中国の軍事費について、「中国の兵力数は既に世界一だか、中国は軍事費の面からも優に世界第2位の軍事大国としての地位を確立した」と指摘、「わずか10年前までは中国の軍事費は日本やドイツ、英国、フランス、ロシアとそんなに変わらなかった。どの国も500億ドルから600億ドルの範囲内で収まっていた」と述べた。

そのうえで、オハンロン氏は「中国経済が7%成長を続けると想定し、このまま中国が対GDPで2%の割合で軍事費を拡大すれば、10年後には軍事費が倍増する。中国は軍事費増額のペースを落とさなければならない」と中国側に促した。

ちなみに、英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)が発表した「ミリタリー・バランス2013」によると、軍拡を進める中国に対応してインドやパキスタンなど周辺国も連鎖的に軍備を増強。このため、2012年には初めてアジアの軍事費が欧州を上回った。

それでは、中国の軍事拡大を下支えする中国経済はいつまで高度成長を続けるのか。

海江田万里・民主党代表も5月21日付の朝日新聞の記事の中で、「確かに北東アジアの軍事的脅威は増大している。一方、中国の経済成長は減速し、長期的には日本以上に急速な高齢化を迎える。2ケタ台の国防費の伸びをいつまで維持できるのかという問題も出てくるだろう。世界情勢の変化を冷静に踏まえた判断が求められる」と述べている。

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之氏は、都市化と、高速道路・高速鉄道のインフラ建設という中国の内需主導型の高度成長を支える2大要因が2020年前後まで継続すると予測。ただし、2020年以降は労働力人口の減少のスピードが加速し、高度成長にブレーキがかかり、その後は安定成長に入ると見込んでいる。

中国が国防費を今後も大幅に増やし、尖閣諸島周辺での挑発行為も辞めない中、日米同盟を強化し、中国に対抗しようという安倍首相の積極的平和主義は一見、国民の目にもっともらしく映る。

しかし、日本は巨額の財政赤字を抱えており、現状からの防衛費拡大は財政規律の悪化リスクにつながりかねない。さらに中国の軍拡路線に対峙するためには、社会保障分野など他の分野の予算を抑制しつつ、さらなる増税と厳しい緊縮財政を敷きながら、防衛予算を拡大させることになりかねない。防衛省はここ数年、防衛予算の確保を目的に、意図的に中国の脅威を強調してきている下心も見え隠れする。

中国では内政上の危機が進行

一方の中国も、民族対立など内政上の危機が進行し、予断を許さない国内事情を抱えている。

日中関係は現在、古典的な「セキュリティ(安全保障)ジレンマ」に陥っている。つまり、ある国の国防力の増強が他国にとっての脅威となり、悪循環で軍事的緊張が高まってしまっている。これを断つためには、首脳レベルの対話を再開。尖閣問題を棚上げし、空や海での軍事衝突回避を目的にした、日中間の危機管理メカニズム構築の協議を始める必要がある。

1921年のワシントン会議に日本首席全権委員として出席した加藤友三郎は次のように言っている。「国防は軍人の専有物にあらず。戦争もまた軍人にてなし得べきものにあらず。…国防は国力に相応ずる武力を備うると同時に、国力を涵養し、一方外交手段により戦争を避くることが、目下の時勢において国防の本義なりと信ず」。

先の大戦で、なぜ日本は負け戦の中、戦線を拡大させていったのか。本来は「備え」であるはずの軍事を最重要視し、肝心かなめの外交努力を怠ったことも大きな要因ではないか。外交の出番だ。この加藤友三郎の言葉を今、かみしめたいものだ。
posted by Kosuke at 11:56| Comment(0) | 東洋経済

2014年05月21日

英国紙ガーディアンに初めて記事が載りました

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英国紙のガーディアンでデビューしました。北朝鮮関連のニュース専門サイトのNK Newsに寄稿した記事を、ガーディアンがそのまま転載しました。

North Korea to hold international pro-wrestling contest

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内容はアントニオ猪木が今夏、平壌でプロレスの大会を開催するとの内容。かつて猪木の大ファンだったこともあり、北朝鮮と猪木とのこれまでの関係についても記事の中で触れました。

若い世代にはあまり知られていないでしょうが、猪木は13歳の時に、横浜の鶴見からブラジルに船に乗って移住しました。当時は周囲から「移民」ではなく、「棄民(きみん)」と呼ばれて卑下されていたそうです。棄民とは「国に棄てられた国民」を意味します。ところが、17歳の時にブラジルの陸上大会の砲丸投げで優勝。たまたまその時にブラジルにプロレスの興行で来ていた力道山が、その猪木の砲丸投げ優勝の記事を見て、「面白い日系人がいるじゃないか」と思って、猪木をその場に呼び寄せたそうです。そして、「おい、裸になれ」と猪木に言い、猪木の背中を見て、猪木のプロレス入りを強引に決めたとのことです。猪木のプロレス同期入門組には、あのジャイアント馬場こと馬場正平がいました。


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その猪木の恩師、力道山(本名:金 信洛)は日本植民地下の朝鮮半島咸鏡南道(現在の北朝鮮の領域)の出身。力道山の平壌にいる愛娘の金英淑は、北朝鮮体育会の大物の朴明哲と結婚。朴氏が体育相などを歴任したことから、猪木は北朝鮮とのスポーツ分野で交流を深めてきました。1995年4月には平壌でプロレス大会を開催し、2日間で約38万人もの観客を集めたと言われています。

North Korea to hold international pro-wrestling contest

Event in August will be jointly organised with Japanese wrestler and politician Antonio Inoki. NK News reports

Kosuke Takahashi for NK News, part of the North Korea network

the guardian.com, Monday 19 May 2014 17.11 BST

North Korean Greco-Roman wrestler Yun Won-chol fights with South Korea's Choi Gyujin. Photograph: Antonio Olmos

North Korea’s state news agency has said it will host an international pro wrestling event in Pyongyang in late August.

The contest will be jointly organised by Kanji Inoki, better known as Antonio Inoki, currently a member of the upper house of Japan’s government and, famously, a former professional wrestler himself. Inoki, 71, will be partnering with North Korea’s International Martial Arts Games Committee Chairman Jang Ung to organise the event, the Korean Central News Agency (KCNA) said on Monday.

“World famous pro wrestlers from Japan, the US and other countries will take part in the contest to be held under the theme of independence, peace and friendship,” the North’s state news agency said.

Inoki visited the North in January and met with Kim Yong-il, secretary of the ruling Workers’ Party of Korea in charge of international affairs, and exchanged views on a possible future sports exchange event in Pyongyang.

This is not the first time Inoki has organised a wrestling event in Pyongyang. He put together a similar event in April 1995, reportedly attracting about 380,000 local attendees over two days.

Inoki has maintained connections with North Korea because his former pro wrestling master Rikidozan– a national hero in Japan in the wake of its defeat in World War II – originally came from South Hamgyong province, North Korea. Kim Yong-suk, Rikidozan’s daughter in Pyongyang later married Pak Myong-chol, a former Minister of Physical Culture and Sports and councillor in the National Defense Commission (NDC), thus deepening ties with Inoki.

Rikidozan found and scouted Inoki, then 17, in 1960 in Brazil during his professional wrestling tour to São Paulo. Inoki’s family had immigrated to Brazil when he was 13.

This announcement comes as Japan and North Korea have been aiming to improve their strained bilateral relations. Japanese Foreign Minister Fumio Kishida on Monday told reporters in Tokyo that the government-level talks will take place on 26 May for two days in Stockholm, Sweden. He said the Japanese government is seeking to speed up discussions on Japanese nationals kidnapped by North Korean agents in the late 1970s and early ’80s.

The two countries had their first official talks in 16 months in March in Beijing.
posted by Kosuke at 21:10| Comment(0) | ザ・ガーディアン